2019年03月30日

「くもにアイロン」おおぎやなぎちか 文

DSC_2471.JPGこどものとも」5月号の「くもにアイロン」(おおぎやなぎちか 文 山村浩二 絵/福音館書店)を読みました。
私にとって「こどものとも」は憧れの絵本です。子どももいないのに、「こどものとも」と「ちいさなかがくのとも」は、かなりの冊数持っております。そのあこがれの「こどものとも」に、ちかさんの絵本が仲間入り! しかも、絵は「頭山」の山村浩二さん! 聞いたときから、楽しみしかありませんでした。
そして、その期待が裏切られることは、まったく、ちっとも、これっぽっちも(しつこい?)、ありませんでした。
こんなふうにテンションマックスになるぐらい、楽しいお話でした。
なんてったって、「くも」に「アイロン」ですからね。
どんなお話なのか、タイトルを読んだ瞬間から、想像がふくらんじゃうじゃないですか。

主人公は、カイダクリーニングのアイロンです。
フンフン サッサ スーイスイ。 と、
仕事をしていたアイロンが、
カイダさんのところを飛び出して、
フンフン サッサ スーイスイ。 から、
フンフン サッサ ススイノ スイ。 となり、
フンフン サッサ スッスイー。 だの
フンフン サッサ スッススー。 だのいいながら、
アイロンをかけていく……。
どんなものにかけたのかは、読んでみてのお楽しみ!

絵本、いいなぁ!と心から思いました。ひさびさに楽しいきもちになりました。テンションあがりまくりました。
よおし、わたしもがんばるぞー!と思わせていただいた一冊でした。
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2019年03月29日

『椋鳩十 生きるすばらしさを動物物語に』(久保田里花著/あかね書房)

D2ikywkUcAAqTgI[1].jpg久保田里花さんの『椋鳩十 生きるすばらしさを動物物語に』(あかね書房)を拝読しました。
椋鳩十先生のお孫さんである里花さんとは、私のデビュー作『ぼくとあいつのラストラン』(スカイエマ絵/ポプラ社)が「第20回椋鳩十児童文学賞」をいただいたご縁で出会いました。2017年に鹿児島市で映画「ゆずの葉ゆれて」の上映会が行われた際には、ご好意でアテンドしていただき、姶良市の「椋鳩十文学館」や椋先生のご自宅までご案内いただきました。椋先生の御仏壇に手を合わせさせていただいたときには、つくづくご縁の不思議を感じたものです。
というのは、私は小学生の頃から椋鳩十の作品が大好きでした。中でも『自然の中で』には思い入れがあります。この作品を読んで初めて「自分が住んでいる場所にも書くべきものがあるのかもしれない」と気づいたのです。そんな私が自分のふるさとを描いた作品で、先生の名を冠した賞をいただいくことになったときは、まさに鳥肌が立ったものでした。
今回、椋先生のご生涯を、お孫さんである里花さんがどのように書かれるのか、本を開く前から楽しみでなりませんでした。
個人的には、特に少年時代が魅力的でした。断片的にしか存じ上げませんでしたが、「自然の中で」で描かれていたことは本当にあったことだったのか!というのが素直な感想でした。中でも、タカにぽーんと頭をけられるエピソードが印象的でした。
実は、私もカラスに頭を鷲づかみにされた経験があります。 青葉通りを自転車で走っていたら、後ろから飛んで来たカラスに頭をつかまれたのです。びっくりしましたが、嬉しくもなりました。それは、自然が「私」という個体を認めて、働きかけてきてくれた喜びでした。
椋先生との共通点を発見することができて、たまらなく嬉しかったです。
「本」との出会い、そして「本」と出会ったことで成長する――。「本」の力を知り尽くした先生が鹿児島県で図書館長をお務めになったのは、まさに運命であったのではないかと感じました。
先生が物語を書くに至った経緯も、興味深く読ませていただきました。作家としてどうあるべきか、取材の姿勢は……。
図書館長を務めながら作品を書き続けた椋先生の姿勢にふれて、今まさに二束の草鞋状態である私は、もっともっとがんばらねばと思いました。
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2019年03月22日

「ポーン・ロボット」(森川成美/偕成社)

IMG_20190322_103703.jpg森川成美さんの「ポーン・ロボット」(田中達之 絵/偕成社)を拝読しました。
本格的なSFです。直近で出版なさったものが歴史ものであったことを考えると、成美さんが手がけるジャンルの広さに驚かされるばかりです。
物語は、主人公の少年・宇喜多千明がジョギング中に
不審な男を見かけるところから始まります。
六月の雨上がりの夕方、前を走る黒づくめの男。
千明は、その男の走り方に違和感をおぼえます。
人の形をしたダチョウが走っているようだ。
何気ない日常に生じた、ささくれのような不穏な出来事が物語の始まりを感じさせます。
翌日、同級生の一家が全員いなくなるという事件が起こります。
別な日、千明は街で二人の少女を見かけます。そして、万引きしようとしている青い髪の少女を止めます。
――言葉ではなく、念じることで。
その出来事のあと、帰り着いてみると、千明の家は両親とともに消えていました。
何が起こっているのか。少女たちは何者なのか。黒づくめの男の正体は……。
そこから始まる壮大で壮絶な物語に、一気に引き込まれました。
「ポーン・ロボット」の「ポーン」とはチェスの駒のひとつで、兵士の役割があるのだそうです。
「手足のように動く」兵士として、ポーン・ロボットが行うこととは……。
読み終えて感じたことは不思議なことに、「二口女」という昔話を読んだ後に感じたことと同じでした。
何ひとつ、誰一人として、ないがしろにしていいものはないということ、
自分の手を汚さず、誰かに手を汚させて何かを成し遂げようとすれば、必ずしっぺ返しを喰らうということ。
どんな時代が来たとしても、考えるべきは「人としてどう生きるか」なのだと感じました。
ドキドキしながら読み進め、読み終えた後、もう一度読み返したくなる作品でした。
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2019年03月12日

「かがやけ! 虹の架け橋」(漆原智良著/アリス館)

91s4SeFAcJL[1].jpg児童文学作家の漆原智良先生の『かがやけ!虹の架け橋 3・11大津波で3人の子どもを失った夫婦の物語』を拝読しました。
漆原先生はこれまでにも、絵本『ど根性ひまわりのきーぼうちゃん』(第三文明社)、ノンフィクション物語『天国にとどけ!ホームラン』(小学館)など、東日本大震災の被災地の子どもたちを勇気づけるご著書を出版なさっています。
今回出版された『かがやけ!虹の架け橋』は、震災による津波で3人のお子さんを亡くされた遠藤さんご夫婦の姿を描いたノンフィクション作品です。
実は、遠藤さんのお住まいがあった石巻市渡波地区は、仕事で何度も訪ね、さらに友人の実家があった地区でもあります。その日、そこで何があったのか、文章で語られる津波の恐ろしさ、むごさは、映像で見るよりも胸に刺さりました。特に、津波に巻き込まれ、九死に一生を得た遠藤さんの「現実なのだろうか?」という言葉はリアルでした。仕事場で地震に遭い、友人と自宅まで歩いて帰る途中、怖いほどきれいな星空を見上げながら、まさに同じことを考えたことを思い出しました。
わが子3人を失うという、癒しがたい悲しみに直面した遠藤さんが、生きる力を取り戻してゆく姿に胸が熱くなりました。木工製作を生業とする遠藤さんが想いを込めて作り上げた木製遊具『虹の橋』を、ぜひ拝見したいと思いました。
震災の記憶の風化が加速する中、それぞれの体験を伝えていくことは、大切なことだと思っています。この作品が、一人でも多くの方に届くことを願っています。
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2018年12月10日

「めざせ、和牛日本一!」堀米薫・著

DSC_2053.JPG堀米薫さんの最新刊
「めざせ、和牛日本一!」(くもん出版)を拝読しました。
堀米さんは宮城県角田市在住で、
牛を飼っている農家です。
先日読ませていただいた絵本「ゆうなとスティービー」を
読んだときも感じましたが、
「牛」を書かせたら日本一の作家だと私は思っています。
牛を飼っている農家の方、
そしてそれを書くことができる方は
いらっしゃるかもしれませんが、
その世界を魅力的に、
かつ子どもたちに伝わるように書ける方は
そう多くないのではないでしょうか。
少なくとも私は、堀米さん以外に存じ上げません。

「めざせ、和牛日本一!」は、そのことを改めて感じたノンフィクション作品でした。
ストーリーは、柴田農林高校動物科学科に入学した平間君が、和牛と出会い、メス牛の「ゆうひ」とともに、
宮城県で開催された「和牛のオリンピック」とも称される
「第11回 全国和牛コンテスト」に出場するまでが丁寧に描かれています。
この作品のおもしろさは2つあると感じました。
一つは、「和牛のオリンピック」出場を目指す高校生たちの姿を通して「和牛の世界」を紹介している点。
もう一つは、農家の生まれではない平間君が和牛と出会い、成長する姿を紹介している点。
堀米さんが描いてくださったのは、まさに「牛に青春をかけた高校生たちの姿」でした。
読み終えた後、ひさびさに「よっしゃあ! 私もがんばるぞー!」と思わせていただきました。
もうひとつ、「ノンフィクションとはこう書くんだ」ということも教えていただきました。
あとがきに書かれた堀米さんの思いも含めて、ぜひ多くの方に読んでいただきたいと思いました。
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2018年11月06日

「マレスケの虹」森川成美著

IMG_20181106_165852.jpg森川成美さんの最新刊
「マレスケの虹」(小峰書店)を拝読いたしました。
主人公は、日系一世の祖父と、兄、姉とともに
ハワイ島に暮らす日系二世のマレスケです。
物語には、マレスケの14歳から17歳までの
3年間がつづられています。
わずか3年ですが、はじまりは1941年。
――真珠湾攻撃があった年です。
「日系二世」という言葉も、
ハワイへ渡った一世の苦労もドラマや
映画でぼんやりと知ってはいましたが、
そこで暮らした方々がどのような立場にあり、
どのような暮らしをしていたのかまでは
知りませんでした。

「ぼくはアメリカ人だ」と思うマレスケが、
「リメンバー・パールハーバー」と書かれたバッジを目にしたときの気持ち。
軍人だった恋人に、敵国人の家族とは結婚できないと言われたねえちゃんの気持ち。
忠誠心を示すため、日系人志願兵に応募し、抽選に当たって大よろこびするにいちゃんの気持ち。
そんなにいちゃんに、この国によくしてもらった恩を今こそ返すんだと諭す祖父の気持ち。
「国」というものに翻弄される人たちの複雑な心情、
ささやかな暮らしや大切な人を奪われてゆく切なさが心に残りました。
まさに「激動の時代」を描いているにもかかわらず、
表紙に描かれた、海に立つ虹、浜辺に打ち上げられたレイに象徴されるように、
静かに静かに心に落ちてくるような、いつまでも余韻の残る物語でした。
ぜひ多くの方に読んでいただきたいと思いました。
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2018年10月22日

ゆうなとスティービー/堀米薫・さく 丸山ゆき・え

DSC_1888.JPG
表紙は、青い目をした子うしと少女。
そして帯には「わたしたち、ずっといっしょに生きていくんだよ。」のコピー。
この表紙に、ひと目で心を奪われました。
少女の名前はゆうな、子うしの名前はスティービーです。
生まれてきた子うしの目が見えないとわかったときのお父さんとゆうなの決断、
そしてスティービーと名づけたお父さんの思いに胸が熱くなりました。
ゆうなとスティービーとの楽しい日々の末に、やがて訪れる日。
「わたしたち、ずっといっしょに生きていくんだよ。」の言葉の意味が、じんわり沁みてきました。
絵本ですので、詳しくは書きません。ぜひ、読んでいただきたいです。あとがきまで、しっかりと。
ちなみに私は、30・31ページの絵と言葉に心をもっていかれました。
ひさびさに「絵本っていいなぁ」と心から思いました。
こんな作品を、一生のうちにひとつでも創りたいなぁと、つくづく思いました。
牛を飼っていらっしゃる堀米さんにしか書けない世界を堪能させていただきました。
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2018年10月05日

「どこどこ山はどこにある」おおぎやなぎちか著

9784577046937[1].jpgおおぎやなぎちかさんの最新刊、
「どこどこ山はどこにある」(松田奈那子絵/フレーベル館)を
読ませていただきました。
実は、表紙を拝見したときから、気になっておりました。
表紙には、シロツメクサ、オオイヌノフグリ、ぺんぺん草、
カラスノエンドウ、ヒメオドリコソウが描かれています。
野の草花が好きで、特に、
オオイヌノフグリ(別名「天人唐草」)が
大好きな私は、 一目見ただけでわくわくしました。
読む前から、心の針は「好き!」にググッと傾いておりました。
主人公は、小学校2年生になったばかりのまどかです。
ある日、大好きなひいおばあちゃんの「ひいちゃん」が、
ふらりとどこかへ出かけてゆきます。
「どこに行くの?」とたずねたまどかに、ひいちゃんは「どこどこ山だよ」と答えます。
ひいちゃんと、ひいちゃんをおいかけてきたまどかは、空色のバスでどこどこ山に向かいます。
どこどこ山では、しゅうちゃんとタローという男の子がひいちゃんを待っていました。
このどこどこ山に、あの野の草花たちは生えていました。
それは、まどかが小さい頃からひいちゃんに名前を教えてもらっていた草花でした。
「どこどこ山」とは何なのか、ひいちゃんはどうなってしまうのか、
大切な人との別れを経験している人なら、少しつず、少しずつ、わかってきます。
せつないけれども、あたたかい気持ちにも包まれてゆきます。
「どこどこ山」のうた、シロツメクサで冠をつくったり、ミカちゃんと絵を描いたりする何気ないシーン、
「どこどこ山」がやってくるという発想、おおぎやなぎちかさんの世界観に引き込まれました。
読み始めても私の心の針はぶれることなく「好き!」を差し続け、
読み終えたときは「好き!」の先にあるレッドゾーン「大好き!」のその先まで振り切れておりました。
ちかさん、いいお話を、ありがとうございました\(^o^)/
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2018年07月11日

『ガラスの梨 ちいやんの戦争』越水利江子著

978-4-591-15908-8[1].jpg越水利江子さんの最新作
『ガラスの梨 ちいやんの戦争』(ポプラ社)を
読ませていただきました。
冒頭の言葉に、がつんとやられました。
越水さんの想いを込めた言葉は、
「けれど、わすれてはいけない。わたしたちはみな、
過去から続く流れのとちゅうに立っていて、そこはいつでも、
思いもよらぬ未来へ向かう川のとちゅうでしかないということを。」
さらに「どれほどひどく、不幸な過去であっても、見つめ直すことで、
時は、真実を映し出してくれる。」と続きます。
これは、戦争はもちろん自然災害、事件、事故、
人の穏やかな暮らしを揺さぶる事象すべてに当てはまるように思います。
見つめ直し、繰り返し、繰り返し、伝え続けなければいけないことというものが確かにあるのだと。
そしてそれをすることで、少しでも未来がよくなる可能性があるのだということを。
今、伝えることで、未来を少しでも良くしようと、越水さんが腹を括ってこの作品を書かれたことが、
冒頭の言葉から伝わってきました。
主人公は、小学三年生の笑生子です。
あたたかい家族にかこまれた少女の幸せな暮らしが、戦争によってどう変わってゆくのか。
生き延びた笑生子が、どのような選択をするのか。
少しずつ、じっくりと、と、思って読み始めたのですが、一気に読まされてしまいました。
特に、焼夷弾や機銃掃射の中を逃げ惑うシーンの描写のすさまじさが胸に迫りました
実は私のふるさと日立も、空襲や艦砲射撃に遭った土地です。
折々に、父や母から当時の話を聞かされて育ちました。
その印象があまりに強かったせいか、幼い頃の悪夢は決まって
「山の向こうから突然現れた戦闘機に追いかけられて、機銃掃射に遭う」というものでした。
『ガラスの梨 ちいやんの戦争』を読んで、ずっと忘れていた悪夢を思い出しました。
でも、それは大切なことなのだと思いました。
今、何をするか、何を選ぶかによっては、あの悪夢が現実になる可能性もあるのです。
この物語は、越水さんのお母様がモデルで、終盤にはご自身につながる赤ん坊も登場します。
どれほど苦しく、たいへんな執筆であったかは、想像に難くありません。
クリと成年兄やんとの、夕焼けの土手の光景の穏やかさが心に残りました。
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2018年03月05日

「なみきビブリオバトル・ストーリー2 決戦は学校公開日」

namiki2[1].jpg森川成美さん、おおぎやなぎちかさん、
赤羽じゅんこさん、松本聰美さんという、
豪華執筆陣が上梓なさったアンソロジーの2作目、
「なみきビブリオバトル・ストーリー2 決戦は学校公開日」(さ・え・ら書房)、
やっと拝読することができました。
早くにご恵贈いただいていたのに、相変わらずのドタバタと、
おいしいものは後から食べる派の気質が相まって、
今になってしまったことをお詫びいたします。
さて、前回拝読したときはまだ「ビブリオバトル」がどんなものであるかいまひとつわかっておらず、
そちらの方にばかり気をうばわれておりましたが、今回はもう大丈夫!
純粋に、登場する子どもたち一人一人の心情と彼らが本を選ぶ心の動き、
そしてそのバトルぶりと結果まで、じっくり楽しむことができました。…………と、言いつつ、
本が届いたとき、真っ先に「この本に登場する本」のページをチェックしてしまったのは、
これはもう本好き少女≠フなれの果ての習い性というか、作家の性といったところでしょうか(笑)
登場するゴッチ、よし丸くん、キンコちゃん改めニノちゃん、そして碧人くん、
現役4年生の彼らが読んだ本のラインナップをじっくりながめた結果、
同じ4年生だった頃の自分の本好き度≠ネんぞ、まだまだであったことを思い知らされました。
前回もそうでしたが、登場する子それぞれの本の好みが全く違うのが面白いです。
本の好みには、その子の性格や興味が反映されているということが、改めてよくわかりました。
特に、よし丸くんこと、十文字吉樹くんは、「あ、これ、私だ!」とびっくりしました。
何を隠そう私「仮面の忍者 赤影」の赤影さんのお嫁さんになるべく、忍者修行をしたことがあります。
お風呂に潜ったり、麻のかわりにタケノコを毎日飛び越したり、枯葉に埋もれて隠れたり…………。
よし丸くんが紹介してくれた「なん者ひなた丸 ねことんの術の巻」、読みたくなりました!
……で、終わってしまってはもったいないので、もうひと言!
書き手側からの目線で見ると、このシリーズでは毎回多彩なジャンルの本が
取り上げられていることに改めて感心させられました。
挙げられた本の中で、私が「読みました!」と自信を持って言えるのは6冊ぐらい。
図書館司書のクルミンがよし丸くんに「好みも、合う合わないもある」とアドバイスしたように、
チャレンジはしたけれど、どうしても読み切ることができなかった本が3冊ほどありました。
「すぐれた書き手は、すぐれた読み手でもある」とよく言われますが、
ビブリオバトルを描く作家のみなさんが、普段からどれほど本を読んでいるのかがよくわかりました。
端くれである私のささやかな目標は、著書がいつかこのシリーズの「登場する本」に並ぶことです(笑)
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2017年04月07日

『大林くんへの手紙』せいのあつこ

17554512_1201375066624615_5747085963695846686_n[1].jpgせいのあつこさんの新刊
「大林くんへの手紙」(PHP研究所)を拝読しました。
最初の11ページ目まで一気に読んで、
一度本を閉じました。
深呼吸して気持ちを立て直さないと、
打ちのめされそうだったからです。
物語は、主人公の文香が読書感想文を
考えるシーンからはじまります。
苦手な読書感想文を、文香は書きます(――全部、ウソだよねえ)と思いながら。
もうこ冒頭のシーンだけで、十分に打ちのめされました。
「ガラスの壁の向こうがわ」(国土社)のときも感じたことですが、
せいのさんは何と繊細な感覚を持っている方なのだろうと思いました。
ただ持っているだけではありません。表現することができる方なのです。
こういう感覚と真っ向から向き合い続けるせいのさんの強さを、
ただただ「すごいなぁ」と思いました。
「大林くんへの手紙」は、 文香に共感する子どもたちにとっては、励まされる、
文香と対極にいる子どもたちにとっては、 自分の感覚がすべてではないことに気づかされる物語です。
私は、あの頃感じた違和感の正体に気づかせていただきました。
たくさんの子どもたちに出会っていただきたい作品でした。 装丁も素晴らしいです!
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2016年06月11日

「アポリア―あしたの風ー」いとうみく

51V3h2AdjlL[1].jpgひさびさに、気合を入れて本を読みました。
切れ切れではたぶん読み通せないだろうと、
時間を作って一気に。
いとうみくさんの
「アポリアーあしたの風ー」(童心社)です。
表紙を含め、絵は一切ありません。
仙台市在住の写真家・宍戸清孝さんの作品が使われています。
物語の舞台は、20xx年の首都圏。
この地を襲った大地震を、中学2年生の一弥の視点で描いています。
圧倒されました。
不安を掻き立てるヘリの音で目覚めていた日々が、一気に蘇りました。
残り少ない食べ物を夜までもたせようと、家族の目から隠したこと。
「おらだづは足手まといになるから、どこへも行かない」と、暗い家の中でじっとしていた義父母のこと。
心の奥に封じていた記憶が引きずりだされるほど、迫力ある物語でした。
その場所に居たかどうかではなく、事象に対して何を感じ取るかが、作家の技量なのだと痛感しました。
中面で使われている写真はほぼモノクロですが、 最後の一枚に「色」を感じました。
この地で暮らすわたしたちは、大勢の一弥を知っています。
あるいは、自分自身が一弥だった方もいらっしゃると思います。
ぜひ読んでいただきたい物語です。
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2015年07月11日

「あきらめないことにしたの」

91T+0opE61L[1].jpg角田市在住の児童文学作家・堀米薫さんの最新作
「あきらめないことにしたの」(新日本出版社)を
読ませていただきました。
タイトルは、農業雑誌に載っていた
渡邊とみ子さんの詩からとられたということです。
冒頭にその詩が掲載されていますが、それを読んで、
物語というのは(本作品はノンフィクションですが)、
生まれるべくして生まれることがあるということを強く感じました。
私だったら「なるほどなぁ」で思って終わってしまったかもしれません。
その背景にあるこれほどの事実を引き出し、しっかりと書き留めることができたのは、
やはり「受け止めるべき人が受け止めたから」だと思うのです。
さらに、そういうテーマに巡り合えるかどうかは、作家の力量にかかっているのではないか、とも。
福島の農家である渡邊さんを取材して書くことは、自身も被災地で農家をしている堀米さんにとって、
容易なことではなかったろうと思います。
それを書き上げ、本にまとめた努力と想いの強さ。さすが堀米さん!と言うしかありません。
児童書ではありますが、大人も読むべき本であると感じました。
飯舘村のこと、じゃがいものこと、除染のこと、
福島の「かーちゃん」の姿を通して、ようやく理解できたことがたくさんありました。
何より、野菜が愛おしく思えてきました。
ぜひ、ご一読を。
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2015年01月02日

仙台いやすこ歩き

IMG_8953.JPG新年あけまして、おめでとうございます。
年末のごあいさつもしないうちに、
うっかり年を越してしまいました。
相変わらず“とんぴくりん”なワタクシですが、
どうぞよろしくお願い申し上げます。
さて、年明け早々お知らせがございます。
先日こちらのブログでご紹介させていただいた、
河北新報夕刊に月2回月曜日に連載中の「仙台いやすこ歩き」ですが、
河北新報社さまのホームページに掲載していただけることになりました(……12月のうちに)。
お知らせが遅くなりまして申し訳ありませんでした。ご覧いただければ幸いです。
◎仙台いやすこ歩き


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2013年11月21日

ひさびさです

ごぶさたしておりました。
気づけば、前回の更新は誕生日の一日前(笑)
すでに1カ月近くたってしまいました。
いやはやいやはや……。
この間、なにをしていたのかと申しますと、
10月26日、お誕生記念落語鑑賞(笑)
鶴瓶さんの「らくだ」を聴いてまいりました。
11月11・12日、仙台在住のイラストレーターの方々が
東京新橋で開催した「仙台八福箱展」の応援。
11月15・16日、かまぼこの鐘崎さまの「感謝祭」のお手伝い。
11月16日、学生時代に所属していた劇団ピッカリ座の同窓会。
とにかく、大きなイベントが目白押しで、バタバタ走り回っておりました。
特に「感謝祭」は、自分で企画しただけに力が入りまくり、
当日走り回りすぎて、いまだに膝ががくがく傷んでおります(T_T)
今日からは、また少しずつブログも更新してまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。
ひさびさなので、自分の本の写真を掲載させていただきました。
もののけ温泉 滝の湯へいらっしゃい』(岩崎書店)です。
こちらの方も、どうぞよろしくお願いいたします<(_ _)>
posted by roku at 18:09| Comment(0) | カテゴリ無し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする