2017年04月07日

『大林くんへの手紙』せいのあつこ

17554512_1201375066624615_5747085963695846686_n[1].jpgせいのあつこさんの新刊
「大林くんへの手紙」(PHP研究所)を拝読しました。
最初の11ページ目まで一気に読んで、
一度本を閉じました。
深呼吸して気持ちを立て直さないと、
打ちのめされそうだったからです。
物語は、主人公の文香が読書感想文を
考えるシーンからはじまります。
苦手な読書感想文を、文香は書きます(――全部、ウソだよねえ)と思いながら。
もうこ冒頭のシーンだけで、十分に打ちのめされました。
「ガラスの壁の向こうがわ」(国土社)のときも感じたことですが、
せいのさんは何と繊細な感覚を持っている方なのだろうと思いました。
ただ持っているだけではありません。表現することができる方なのです。
こういう感覚と真っ向から向き合い続けるせいのさんの強さを、
ただただ「すごいなぁ」と思いました。
「大林くんへの手紙」は、 文香に共感する子どもたちにとっては、励まされる、
文香と対極にいる子どもたちにとっては、 自分の感覚がすべてではないことに気づかされる物語です。
私は、あの頃感じた違和感の正体に気づかせていただきました。
たくさんの子どもたちに出会っていただきたい作品でした。 装丁も素晴らしいです!
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2016年06月11日

「アポリア―あしたの風ー」いとうみく

51V3h2AdjlL[1].jpgひさびさに、気合を入れて本を読みました。
切れ切れではたぶん読み通せないだろうと、
時間を作って一気に。
いとうみくさんの
「アポリアーあしたの風ー」(童心社)です。
表紙を含め、絵は一切ありません。
仙台市在住の写真家・宍戸清孝さんの作品が使われています。
物語の舞台は、20xx年の首都圏。
この地を襲った大地震を、中学2年生の一弥の視点で描いています。
圧倒されました。
不安を掻き立てるヘリの音で目覚めていた日々が、一気に蘇りました。
残り少ない食べ物を夜までもたせようと、家族の目から隠したこと。
「おらだづは足手まといになるから、どこへも行かない」と、暗い家の中でじっとしていた義父母のこと。
心の奥に封じていた記憶が引きずりだされるほど、迫力ある物語でした。
その場所に居たかどうかではなく、事象に対して何を感じ取るかが、作家の技量なのだと痛感しました。
中面で使われている写真はほぼモノクロですが、 最後の一枚に「色」を感じました。
この地で暮らすわたしたちは、大勢の一弥を知っています。
あるいは、自分自身が一弥だった方もいらっしゃると思います。
ぜひ読んでいただきたい物語です。
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2015年07月11日

「あきらめないことにしたの」

91T+0opE61L[1].jpg角田市在住の児童文学作家・堀米薫さんの最新作
「あきらめないことにしたの」(新日本出版社)を
読ませていただきました。
タイトルは、農業雑誌に載っていた
渡邊とみ子さんの詩からとられたということです。
冒頭にその詩が掲載されていますが、それを読んで、
物語というのは(本作品はノンフィクションですが)、
生まれるべくして生まれることがあるということを強く感じました。
私だったら「なるほどなぁ」で思って終わってしまったかもしれません。
その背景にあるこれほどの事実を引き出し、しっかりと書き留めることができたのは、
やはり「受け止めるべき人が受け止めたから」だと思うのです。
さらに、そういうテーマに巡り合えるかどうかは、作家の力量にかかっているのではないか、とも。
福島の農家である渡邊さんを取材して書くことは、自身も被災地で農家をしている堀米さんにとって、
容易なことではなかったろうと思います。
それを書き上げ、本にまとめた努力と想いの強さ。さすが堀米さん!と言うしかありません。
児童書ではありますが、大人も読むべき本であると感じました。
飯舘村のこと、じゃがいものこと、除染のこと、
福島の「かーちゃん」の姿を通して、ようやく理解できたことがたくさんありました。
何より、野菜が愛おしく思えてきました。
ぜひ、ご一読を。
posted by roku at 17:37| Comment(0) | カテゴリ無し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月02日

仙台いやすこ歩き

IMG_8953.JPG新年あけまして、おめでとうございます。
年末のごあいさつもしないうちに、
うっかり年を越してしまいました。
相変わらず“とんぴくりん”なワタクシですが、
どうぞよろしくお願い申し上げます。
さて、年明け早々お知らせがございます。
先日こちらのブログでご紹介させていただいた、
河北新報夕刊に月2回月曜日に連載中の「仙台いやすこ歩き」ですが、
河北新報社さまのホームページに掲載していただけることになりました(……12月のうちに)。
お知らせが遅くなりまして申し訳ありませんでした。ご覧いただければ幸いです。
◎仙台いやすこ歩き


posted by roku at 17:57| Comment(0) | カテゴリ無し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月21日

ひさびさです

ごぶさたしておりました。
気づけば、前回の更新は誕生日の一日前(笑)
すでに1カ月近くたってしまいました。
いやはやいやはや……。
この間、なにをしていたのかと申しますと、
10月26日、お誕生記念落語鑑賞(笑)
鶴瓶さんの「らくだ」を聴いてまいりました。
11月11・12日、仙台在住のイラストレーターの方々が
東京新橋で開催した「仙台八福箱展」の応援。
11月15・16日、かまぼこの鐘崎さまの「感謝祭」のお手伝い。
11月16日、学生時代に所属していた劇団ピッカリ座の同窓会。
とにかく、大きなイベントが目白押しで、バタバタ走り回っておりました。
特に「感謝祭」は、自分で企画しただけに力が入りまくり、
当日走り回りすぎて、いまだに膝ががくがく傷んでおります(T_T)
今日からは、また少しずつブログも更新してまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。
ひさびさなので、自分の本の写真を掲載させていただきました。
もののけ温泉 滝の湯へいらっしゃい』(岩崎書店)です。
こちらの方も、どうぞよろしくお願いいたします<(_ _)>
posted by roku at 18:09| Comment(0) | カテゴリ無し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする