2016年04月26日

第3回 童話塾in東北!

160423第3回童話塾in東北チラシ/修正版/JPEG.jpg
7月17日(日)、日本児童文芸家協会主催の「第3回 童話塾in東北」が開催されます!
記録的な大雪だった1回目、記録的な暑さだった2回目を経ての、3回目です。
今回の童話塾は、「書く」がテーマとなっております。
目玉は、「やぶ坂に吹く風」や「地をはう風のように」といったご著書のある高橋秀雄先生のご講演!
私も、自作に込めた思いなどをお話させていただきます。
第2部では、日本児童文芸家協会会員の作家を中心に、グループに分かれ、
参加者の作品について意見交換を行います。
東北にお住まいで、童話に興味をおもちのみなさま、ぜひぜひご参加くださいませ。
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2016年04月15日

主題歌が発表されました

978-4-591-11275-5[1].jpg熊本のみなさま、九州のみなさまに
心よりお見舞い申し上げます。
迷いましたが、お世話になった方々の
ご無事がわかりましたので、
投稿させていただきます。
本日発売のデイリースポーツに、
『ぼくとあいつのラストラン』(ポプラ社)が原作の
映画「ゆずの葉ゆれて」の主題歌の情報が掲載されました。
元ちとせさんが歌ってくださいます。タイトルは「君の名前を呼ぶ」。
今回の映画には、“鹿児島市椋鳩十児童文学賞記念映画≠ニいう冠がついております。
そのため、撮影は全て鹿児島市の喜入町を中心に行われました。
元ちとせさんは、鹿児島県奄美大島のご出身で現在も住んでいらっしゃるというご縁で、
主題を引き受けてくださったとうかがっております。
初めて聴かせていただいたとき(それはまだ試写を拝見するだいぶ前のことでしたが)、
不覚にも涙をこぼしてまいました。 初めてお目にかかった方々の前で。ありえない!と心で叫びつつ。
映画は児童文学として誕生した原作を、さらに広い年代の方々にも伝わるように
豊かに肉づけしてくださいましたが、
主題歌は逆に、原作の芯をとらえてくださっているように感じました。
世界観を小さなシーンに凝縮する、これを詩として、メロディーにのせて伝えるのが歌で、
文章として整えて伝えるのがコピーなんだなぁとも感じました。
元ちとせさんの「君の名前を呼ぶ」、胸に沁みるやさしい歌です。
そして、喜入の風景を思い起こさせる、美しい歌です。どうぞよろしくお願いいたします。
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2016年04月01日

「万智子とはがまるくんの芳賀町探検記」漆原智良

100450224[1].jpg児童文学作家にして教育評論家の
漆原智良先生の絵本、
「万智子とはがまるくんの芳賀町探検記
―かぐわしき黄金の大地を行く」を拝読しました。
夏休み、東京に住む6年生の芳賀万智子が、
芳賀町に住むおじいちゃんの家に
遊びにやってきたところから物語ははじまります。
万智子には目的がありました。自由研究で「おじいちゃんが住む町」を調べることにしたのです。
おじいちゃんは「じいちゃんも協力すっぺ」と、資料をもらいに町役場に寄ってくれます。
そこで出会ったのが、町のキャラクター「はがまるくん」でした。
このはがまるくんには、秘密があって……。
次々に紹介される芳賀町の魅力に、万智子と一緒に出会うことができる点、
さらに町のキャラクターが自然なかたちで絵本の登場人物になっている点に心ひかれました。
こんな風に絵本に丁寧に描かれて、芳賀町の人たちはどんなにうれしいことだろうと思いました。
また、文章の端々から、漆原先生の芳賀町に対する熱い愛情が伝わってまいりました。
個人的には、故郷茨城の方言と芳賀町の方言が似ているのがうれしくて、
おじいちゃんの声を、わが父の声に変換して読ませていただきました。
絵も、大らかでとっても素敵! 特に表紙の絵が魅力的でした。
町の魅力を絵本で伝える、とっても素敵な作品だと思いました。いつか、芳賀町に行ってみたいです!
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2016年03月14日

「ガラスの壁のむこうがわ」せいのあつこ著

9784337187597[1].jpgせいのあつこさんのデビュー作、
『ガラスの壁のむこうがわ』(国土社)を拝読しました。
痛々しいほど美しい言葉たちにまずやられました。
主人公・由香の心象に、一気にひきずりこまれました。
心の奥の奥に封印していた扉が、ぎぎぎと開きました。
たぶんそうは見えていないと思いますが、
ほぼ同じ経験をしたことがあります。
小中まったく同じ顔ぶれで身内のように過ごしたため、
よその学校の子といっしょになると、もうどうしていいかわかりませんでした。
高校で生まれて初めて体験したクラス替えは、まさにパニックでした。
新しい友達の作り方はもちろん、 離れてしまった友達との距離のとりかたもわからない。
それはいまだに尾を引いていて、一対一なら何とかなりますが、
三人になると、どうしていいかわからず、 勝手に傷ついたりしております。
なので、由香がどんな風に乗り越えるのか、もしくは乗り越えずに別な方法をみつけるのか、
早く答えが知りたくて、ひさびさに一気読みしてしまいました。
半世紀ちかく生きてきていうのもなんですが、この本に出合えてよかったです。
ってか、あの頃の自分に読ませてあげたかったです。
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2016年03月09日

映画『ゆずの葉ゆれて』初号試写

昨日、東京に日帰りでいってまいりました。
映画『ゆずの葉ゆれて』の関係者試写会があったのです。
完成形を拝見するのは、もちろん初めて。
正直なところ、どんな作品に仕上がっているのか、ドキドキでした。
私は「ぼくとあいつのラストラン」という原作を提供しただけで、
映画は映画関係者のみなさまのもの、と、言い聞かせながらの上京でした。
ただひとつだけ、かかわってくださったすべての方に
喜んでいただけるような作品に仕上がっていますように、と祈っておりました。
結果的に、素敵な映画に仕上がっておりました。
冷静に、冷静に、とは思っていたのですが、しょっぱなから泣きっぱなしで、
途中から、恥ずかしいし、めんどくさいので、涙をぬぐうのをやめました(笑)。
映画って、単に立体化するということではない ということに気づきました。
監督さんは、書いていない、あるいは、書けていなかったことまで描いてくださっておりました。
俳優さんたちは、微妙な心情を、具体的な表情や仕草や声で表現してくださっておりました。
ヘタレな私は「映画と原作は別物ですから」という感想を用意しておりましたが、
観終わったあとは、ただただ「ありがとうございました」でした。
かかわってくださった方々、みなさんに喜んでいただける作品になっていると感じました。
ここから先は、この映画を力いっぱいおすすめしてゆくことが
お世話になったみなさまへのご恩返しだと思っております。
どうぞよろしくお願いいたします。
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2016年02月28日

「黄砂に挑む〜緑の高原をめざして」高橋秀雄著

33402305[1].jpg私の特技は、食べられる木の実・草の実を
目ざとく見つけられることです。
山の中で育ったせいか、植物が大好きなのです。
2キロにおよぶ通学路(山道)では、空腹を満たすため、
木の実・草の実にお世話になりました。
すかんぽ、グミ、もみじいちご、
アケビ、つばな、つつじ、桑の実……。
大人になった今でも、道端で見つけた
木の実・草の実に反射的に手を伸ばし、口に持っていくクセがあります(笑) 
同じ季節風の大先輩で、敬愛する高橋秀雄さんからご恵贈いただいた
「黄砂に挑む〜緑の高原をめざして」(新日本出版社)を読み始めたとき、
まず惹かれたのは、主人公である一前宣正さんの子ども時代のエピソードでした。
やはり、木の実をおやつにしていたのだそうです。一気に親近感がわきました。
部活より山を選んだ草オタクだった一前さんは、農学部に進み、除草剤の研究をします。
研究者として大学に残ってからは、世界各国の雑草図鑑を集め、『世界の雑草』をまとめました。
『黄砂にいどむ 緑の高原をめざして』は、自らを「雑草屋」と称する雑草の専門家だった一前さんが、
黄砂を発生させる中国の黄土高原の緑化に取り組んだ姿を紹介するノンフィクションです。
「雑草」とひとくくりにされがちな植物にはそれぞれ名前と性質があることに、改めて気づかされました。
「雑」の字のイメージとは裏腹に、命の営みや人の暮らしをさまざまな形で
支えてくれているのだという事実は、新たな発見でした。「雑草」の奥深さに感心しました。
後半はいよいよ、黄土高原との格闘の日々です。
「雑草」と呼ばれる生命力の強そうな植物でさえ、育つことができない土地。
緑化は、黄砂を解消するのが目的ではなく、その土地に生きる人々の暮らしを向上させることにあります。
そしてそのプロジェクトは、まだ進行中とのことです。
何より、一前さんの雑草への想いに胸を打たれました。「雑草とともに生きよう。雑草と話をしよう」。
春になったら、野道をゆっくり歩いてみたくなりました。
壮大で、繊細で、示唆に富んだノンフィクションでした。




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2015年12月01日

アサギをよぶ声

81CHrdTqSvL[1].jpg森川成美さんの『アサギをよぶ声』
(偕成社・絵/スカイエマ)の
第2巻「新たな旅立ち」
・完結編「そして時は来た」を
読み終えました。
実は2巻は9月に出版されてまもなく
読み終えていたのですが、
3巻目が11月に出ると知り、
81xzyeDmybL[1].jpgそれを待ってご紹介させていただこうと
思っておりました。
なぜなら、2巻を読んで、
すぐにでも3巻が読みたくなったからです。
次号が待ちきれない感覚、ひさびさでした。
そして届いた3巻・完結編。
ちびりちびりと楽しむはずが、
結局一気読みしてしまいました。
主人公・アサギが、とにかくいい!
弓の競い合いには勝ったものの、望んでいた戦士に結局なれず、女屋で布を織っていたアサギが、
密命を帯びて秘密裏にとが村に行くところから、物語は一気に加速してゆきます。
戦士になりたいと願っていたアサギが、大切な人を救うために自ら生き口になり、
そこから脱出を図り、さらに村を救うために立ち上がり、奔走する。
その結果、アサギはついに「戦士」になります。そして、他の村の戦士を先導して村を救うのです。
そう書くと「少女が勇敢に戦う物語」のようですが、そうではありません。
アサギは、闘いの中で、自分があれほど望んでいた「戦士」の現実を知るのです。
決戦の日の、アサギの心の描写が心に残りました。
やられて死ぬとわかったときの自分の気持ち、それが死ぬことそのものよりもおそろしいのかもしれない。
勇気と「モノノミカタ」で深く考える力。
この両方を持つアサギの生き方を、もっともっと見たいと感じました。
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2015年11月27日

「しゅるしゅるぱん」

512-XCA0NWL._SX366_BO1,204,203,200_[1].jpg福音館書店から『しゅるしゅるぱん』
(作・おおぎやなぎちか/画・古山拓)が出版されました。
おおぎやなぎちかさんの児童書デビュー作です。
第15回児童文学ファンタジー大賞佳作受賞作を
6年かけて加筆修正なさったとのことですが、
まさに、まさに、「満を持して」の一冊!
まず、『しゅるしゅるぱん』というタイトルにわくわくいたしました。
そのわくわくは、プロローグの一行目でみごとに粉砕されました。
実は私、この作品は「しゅるしゅるパン」というパンのお話だと勝手に思い込んでいたのです。
それがパンではなく、おまじないの言葉であったとは……。 
読み進めるうちに、「しゅるしゅるぱん」は単なるおまじないの言葉ではないこともわかってきました。
「しゅるしゅるぱん」というおまじない、主人公の前にあらわれた不思議な少年、
妖怪の姿が見える妖怪作家、おひこさん、生まれなかった子ども、家族のひみつ、しかも舞台は岩手!
おもしろくないわけがありません。
住み慣れた東京から、父のふるさと岩手の朱瑠町に越してきた少年・解人によって、
4代にわたる物語が解き明かされていく過程は、ほろりとさせられたり、ドキドキさせられたり。
特に、サクラの下のおひこさんと「しゅるしゅるぱん」のシーンは胸に迫りました。
風景や季節の描写のみごとさは、俳人であるおおぎやなぎさんならでは。
凛としたおおぎやなぎさんの世界観を表現した、仙台在住の画家・古山拓さんの絵も見事でした。
秋田生まれのおおぎやなぎさんと、岩手生まれの古山さん、東北のエッセンスを強く感じる作品でした。
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2015年11月06日

ご無沙汰しております

気がつけばすでに11月!
前回の投稿が9月5日ですから、まるまる2か月ぶりの投稿となります。
振り返りますと、9月7日は北茨城市の「ふれあい文庫交流会」にうかがいました。
そのあと、お彼岸に稲刈りをして……免許を更新して……うーーーん。
10月は26日が誕生日で、お誕生会(笑)をしていただいて、
それから30日にセンダイ自由大学さまの「水先案内本カフェ」で
『もののけ温泉 滝の湯へいらっしゃい』を取り上げていただいたりして……。
なんだかんだで、今日に至っております(笑)
ここまででいちばん大きな出来事は、河北新報夕刊に連載しておりました
『仙台いやすこ歩き』が終わったことでしょうか。
(あ、連載は続いておりますが、私は修行の旅に出るということで卒業させていただきました)
最終的に1年間で22本書きました。取材もあるので、なかなかハードな日々でした。
でも、大好きな「仙台の食」がテーマでしたので、楽しく書かせていただきました。
新聞にあるまじきノリを認めてくださったご担当さまに感謝です!
そして、コンビとして絵を描き、たくさんの話題を提供してくださった画伯こと、
イラストレーターの本郷けい子さんにも!
ときおりへこたれるワタクシを叱咤激励し、引っ張ってくださった頼もしい姿に、
イギリスを旅した日々を思い出しました。本当にありがとうございました<(_ _)>
というわけで、一抹の寂しさをかみしめつつ、今は次の山へと向かって歩き出します。
また新しい本を出せるように、どうなるかわからない原稿を書きはじめます。
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2015年09月04日

映画のこと

yuzunohachirashi2[1].gifおかげさまで、ポプラ社のホームページに、
映画のお知らせを掲載していただきました。
映画はプロデューサーをはじめ監督や製作スタッフ、
撮影にかかわったみなさまのもので、
私は原作を提供したというだけにすぎません。
何ができるというわけではないのですが、
現地にうかがって現場の雰囲気に触れ、
みなさまの熱さ、温かさに触れてはじめて、
映画作りが地域づくりにつながっていることを知りました。
そして、「何かしなければ」と思うようになりました。
実は故郷・高原でも、映画の撮影が行われたことがあります。
西川美和監督の「ディア・ドクター」です。
都会から撮影隊の方々が大勢来てくださったことで、
すでに限界集落化していた集落はにわかに活気づきました。
父やまだ存命だった母、近所のおじちゃん、おばちゃんたちは、それはそれは楽しそうでした。
だれからも顧みられることのなかった山奥の小さな集落と、
画面の中でしか見たことがなかった世界がつながったことに 誰もが興奮していました。
まるで「お祭り」のように。
高原の歴史からすれば、それはまさに一瞬の祭りでしたが、
まちがいなく、晴れがましい、きらめく記憶となりました。
鹿児島市喜入地区の撮影現場を訪ねたとき、 撮影を遠巻きに見ている地区の方々を見かけました。
「ああ」と思いました。 「ディア・ドクター」のときの、父や母の姿が重なりました。
その頃、高原で暮らしていたら、私もその中にいたはずです。
喜入地区で撮られた映画「ゆずの葉ゆれて」が、日本、そして世界へと広がり、
映画が、喜入地区とそこに暮らしている方々の、 楽しい思い出になってくれることを願ってやみません。
自分が暮らす場所やふるさとが、 他所から注目されることは文句なくうれしいものですし、
そのうれしさから、消えかけていた何かがつながったり、
また新しい何かが生まれたりすることもあると思うのです。
そうであってほしいと願っています。ご協力いただけましたら、幸いです。
映画「ゆずの葉ゆれて」公式サイト

映画制作サイト
ポプラ社お知らせページ
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2015年08月23日

映画「ゆずの葉ゆれて」♪

yuzunohachirashi2[1].gifぼくとあいつのラストラン」(ポプラ社)が
映画になるとお知らせしたまま、
だいぶ経ってしまいました。
タイトルは、鹿児島市椋鳩十児童文学賞記念映画
「ゆずの葉ゆれて」と申します。
先日、この映画の撮影地である
鹿児島市喜入にお邪魔してまいりました。
今回の訪問の目的は、「映画の撮影現場の見学」と、
IMG_1045.JPG 撮影に全面的に協力してくださっている
地元の方々を対象とする講演会と交流会です。
現地に着いて「先生」と呼びかけられるたびに身が縮み、
「私なんかが……」と思っておりましたが、
300席もの椅子が並べられたホールに入り、
舞台に掲げられた大きな看板を目にした瞬間、
そんな甘ったれた考えは捨てなければと思いました。
平日の夕方、時間を割いて講演を聞きに来てくださる方々、
また撮影に協力してくださっている映画を支援する会の方々、
さらに実際に撮影なさっているスタッフのみなさま、 演じてくださっている俳優のみなさまに対して、
「私なんかが」という態度では失礼にあたると思いました。
考えた末、同伴してくださった出版社の方にお願いしました。
「今から“原作者の先生”を演じますので、笑わないでくださいね」と。――もちろん、大真面目です。
町のみなさんに喜んでいただけるなら、 映画の撮影がスムーズに行われるなら、
さらに、映画が評価されることで町が活気づくなら、
私にできることは何でもしよう、しなければ、と思いました。
それくらい、喜入の方々は町をあげて協力してくださっておりました。
願うのは、映画撮影をきっかけとする地域の活性化、
町おこしの成功例になっていただきたいということです。
そう願わずにはいられないくらい、喜入は私の故郷に似ていました。
二日間という短い時間ではありましたが、 現地を拝見して、映画の撮影は“おまつり”だと思いました。
関わるすべての方のよい思い出になりますように、 喜入の“楽しかった出来事”として
町の歴史に刻まれますようにと願いながら、帰ってまいりました。
撮影は8月で終わりますが、来年の公開までこぎつけるまでが大変だということでした。
さまざまな形でご協力いただければ幸いです。
◎映画「ゆずの葉ゆれて」ホームページ
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2015年08月21日

「空にさく戦争の花火」

9784905530442-B-1-L[1].jpg「空にさく戦争の花火」作・高橋秀雄 絵・森田拳次(今人舎)
この絵本を初めて手にしたとき、
不謹慎にも「美しい」と思ってしまいました。
タイトルも、絵も、です。
夏の夜空を思わせる黒地に花火色で
「ひゅ〜」っと入った、シンプルな絵。
凛とした書体で、「空」と「花火」に
アクセントをつけただけのシンプルなタイトル。
「戦争の」の部分がなければ、シンプルに、
夜空に咲く花火をモチーフにした楽しく美しい絵本だと思ったことでしょう。
もちろん、ちがいます。帯にはこうありました。
「悲惨な戦争の記憶が遠のくいま、子どもたちの五感にうったえる作品をつくりたい」
そんな思いから生まれた、戦争を語り継ぐための絵本シリーズです。
テーマは「おと・におい・ひかり」。と。
「五感にうったえる」という考え方に、胸を突かれました。
たくさんの言葉を書き連ねられるよりも、実感を伴った方が鮮明に残ります。
まして、幼い子どもたちであればなおさらです。
花火は、夏の楽しい思い出として扱われることの方が多いアイテムです。
しかしそれを楽しめないどころか、嫌いだったり、怖がったりする人もいる。
それも、年齢を重ねた大人が。主人公シンゴの独白が胸に迫ります。
もし、戦争になんかいかなかったら………。戦争なんかなかったら…………。
春造さんも花火が見られたんだ。
身近な「もの」や「こと」を通して描かれるほど、むごさや悲惨さは際立ち、
読む人の心に突き刺さるのだと学びました。
「弾がなぁ、横に長く見えたら助かる。丸く見えたら念仏を唱えるしかねえなんて、
 オレらいってたんだよな」
春造さんとともに艦砲射撃を受けたコウシロウさんの言葉のリアルさにぞっとしました。
戦後70年の節目の年、子どもたちに戦争を伝えるのにふさわしい一冊だと思いました。
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2015年07月18日

「うばかわ姫」

51-NtfEuipL[1].jpg>越水利江子先生の最新作
「うばかわ姫」(白泉社)をようやく入手!
表紙が出たばかりの頃から、
楽しみに、楽しみにしておりました。
実は7月10日に発売になっていたのですが、
なぜか地元の書店には入らず
(基本的に、本はお世話になっている
地元の本屋さんで買うことにしております)、
やむなくネットで注文するも、なぜか違うコンビニに配送されるという手違いがあり、
ようやっと手に入れた一冊でした。ありがたい!
現在、読むのは9割方児童書ですので、ひさびさの大人の文学でした。しかも、時代物!
楽しめるだろうかと、おそるおそる読み始めましたが、気がついたら一気読みでした。
「うばかわ姫」の「うばかわ」が、「姥皮」であることがわかったところから、
ぐいぐい引きずり込まれました。そう、まさに、引きずり込まれるという感覚。
時代物の姿をしたファンタジー、哲学を内包したふしぎ≠フ物語。
「新感覚時代小説」という紹介文がありましたが、まさにその通り!
最終盤の、「人の生とは、幸も不幸も、自然の生の中にあるのだ」という一文が胸に沁みました。
さらに、個人的には、昔劇団にいた頃に覚えた閑吟集の
「なにせうぞ くすんで 一期は夢よ ただ狂え」の引用に心が震えました。
この謡、大好きで、冒頭の「世の中は ちろりに過ぐる」を読むと今でもぞくぞくします。
懸命に生きねば、と、思わせてくれる作品でした。
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2015年07月03日

第2回 童話塾in東北 開催!

7月20日(月)海の日に、「第2回 童話塾in東北」が開催されます。
「あなたの物語を書こう! 今こそ東北から児童文芸を!」という
サブタイトルで開催されるこのイベント、
目玉は第1部の堀米薫さん(角田市在住)と、高橋うららさんの講演です。
堀米さんは「東北に根差した物語を」、
高橋さんは「どうやって読者の心をつかむか 創作の実践的方法」
というテーマでお話ししてくださいます。
これから書こうと思っていらっしゃる方、
またすでに書いていらっしゃる方にも
得るところの多いお話になるのではないかと、今から楽しみです!
第2部では、日本児童文芸家協会の作家を中心に、
グループに分かれて交流していただきます。
創作に関する悩みや不安などを、ともに語り合いましょう。
まだまだお申込み受付中! ぜひぜひご参加くださいませ。
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2015年06月30日

ごぶさたしております

気がつけば、今日で6月も終わり!
これは何か書いておかねば!と、ブログを開きました。
5月6月は、記憶も定かでないほどの怒涛の日々でございました(笑)
今となってはもう、業務日報(笑)でたどるしかないのですが……。
5月前半は、大きな(大規模という意味です)絵本のコンペという大プロジェクトがありました。
「これはがんばらねば!」と、ゴールデンウィーク中、フル稼働で40ページ分の絵本原稿を書き、
なおかつサムネイルまで書き上げるというフルスロットル!
おかげさまで、コンペに無事通りました(*^。^*) 
どんな絵本に仕上がるのかは、来年のお楽しみ!ということで(あ、販売はされません)。
5月末には、日本児童文学者協会の勉強会&懇親会に参加させていただきました。
合わせて、「イギリスを歩いてみれば」でお世話になった編集者に会いに行ってまいりました。
6月は「仙台いやすこ歩き」の取材やら、広告のお仕事やらでドタバタしつつ、
20日(土)は故郷・日立市で講演をさせていただきました。
児童文学関係ではない方々に対しての講演、緊張しましたがスタッフのみなさまのご配慮で、
無事終えることができました。
それが終わると、すぐに河北TBCカルチャーセンターでの第3回目の講座が……。
そして今は、7月2日、「七夕の月」(ポプラ社)のモデルにさせていただいた小学校での、
講演の準備に四苦八苦しているところでございます。
……書いてるだけで、ぜえぜえしてまいりました(笑)
あ、「七夕の月」ですが、岡山県、静岡県、長野県、山形県、福島県で
夏休みの課題(または推薦・指定)図書に選んでいただけたようです。
見知らぬ町の子どもたちに読んでいただける機会ができて、本当にうれしいです。
お近くのみなさま、どうぞよろしくお願いいたします<(_ _)>
以上、近況報告でございました。
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2015年05月05日

『ぼくとあいつのラストラン』映画化決定♪

719qqRXAH9L[1].jpgごぶさたしております。気がつけば5月!
バタバタと日々を送りつつ、
ご報告したいことがいろいろたまってまいりました。
まずは、『ぼくとあいつのラストラン』(ポプラ社)の
映画化決定!というお知らせです。
椋鳩十児童文学賞記念映画という位置づけ、
『ゆずの葉ゆれて』というタイトルで、
映画化されることが正式に決定いたしました。
yuzunohachirashi[1].gifすでにジイちゃんは津川雅彦さん、
バアちゃんは松原智恵子さんと決まっているようで、
昨日今日と、タケ、ヒサオを決めるオーディションが
鹿児島で行われているということです。
実は、映画化のお話は椋賞受賞直後からあったのですが、
「映画化」は上映されるまでどうなるかわからない
ということで、気にしないようにしておりました。
実際のところ、数年間、動きがなく、
「やっぱりなぁ(:_;)」と思っておりましたところ、
昨年の秋に、決定!のお知らせをいただきました。
それでもなお「白紙に戻る可能性もある」「上映されるまでわからない」ということで、
私の方からのお知らせは控えさせていただいておりました。
オーディションが始まるのなら、さらにテレビのニュース等でその様子が放送されているのなら、
もう大丈夫なのだろう、と、本日お知らせさせていただきました。
今年7月にクランクイン、来年春に公開予定とのことです。
原作者としてできることがあるとするならば、陰ながら応援することぐらいだと思っております。
映画『ゆずの葉ゆれて』、なにとぞよろしくお願い申し上げます。

http://news.ktstv.net/e56442.html
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2015年03月20日

フラフラデイズ♪

81Pcw+7iy9L[1].jpg森川成美さんの最新刊です!
「フラフラデイズ」(森川成美/文研出版)。
何とも楽しげなタイトル、そして楽しげな表紙!
でも実は、この表紙には深い意味があります。
物語の主人公は、もうすぐ六年生になる雅くん。
春休み、雅くんはハワイへ行く
おばあちゃんに同行することになります。
おばあちゃんは、そこで開かれるフラダンスの大会に参加するのです。
実は雅くんも、ちょっとだけ参加することになっていました。
おばあちゃんたちのグループのひっつき虫になってハワイに行った雅くんは、
とあるハプニングから、むかし、ハワイへと移住した日本人のことを知ることになります。
タイトルから勝手に、フラダンスを極める少年の話かと想像しておりましたが、
物語はさらに深く、日本とハワイの歴史へとたどり着きます。さすが成美さん!
ハワイに到着した雅くんの、(そうか、ここで昔というのは、西部劇の時代のことなんだ)
というつぶやきが胸に残りました。
土地には土地の歴史があり、自分が知っている昔とはちがう昔もある、という気づき。
大切なことだと思いました。
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ひさびさに

ご無沙汰しております。……ってか、ご無沙汰しすぎて、気分は「はじめまして」です。
今年は年明け早々風邪をひいてしまい、1月の記憶がほとんどありません(T_T)
熱でふらふらになりながら「どんと祭」に参加して、大崎八幡宮まで歩いたこと。
体中痛くて寝ていられなくて、ベッドに腰掛けていたこと。
初めて仕事を病欠して、録画しておいた「オリエント急行殺人事件」を観たこと。
その後、何とか体調は戻りましたが、今度は仕事が超高速回転に……。
仕事と確定申告で、2月の記憶もほとんどありません(T_T)(T_T)
で、気づいたら3月もすでに半ば過ぎ! やれやれ、です。
うれしいお知らせもいくつかあるのですが、それはまた後日お知らせさせていただきます。
そんなこんなで、またよろしくお願いいたします。
「原社」のホームページがちょっとだけ新しくなりました。
フェイスブックと連動しておりますので、よかったらご覧くださいませ。
最近はそちらに書くことが多くなってまいりましたので(笑)
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2014年12月29日

モーモー村のおくりもの♪

81GQtERQGML[1].jpg歳も押し迫った今日、
ようやく読むことができました!
宮城県在住の堀米薫さんの新作
『モーモー村のおくりもの』(文研出版)です。
もう、届いた時からわくわくしておりました。
『ちゃぐりん』で連載されていたとき、
ところどころ読ませていただいておりましたが、
そのころから「まとめて読みたい!」と思っておりました。
何がいいって、農村の四季の暮らしが細やかに描かれているのがいいんです。
ホタル、稲の花、キノコ汁、だんごさし、種まき桜……。
目次をみているだけで、わくわくしてきます。
私が育ったところは、まさにモーモー村のようなところでしたから。
よくよく思い返したら、牛もいました! 
我が家にはいませんでしたが、友達の家にはたいてい牛小屋があって、
1頭2頭ではありましたが、おりました。
で、私たち子どもは、餌用の草刈りや干し草づくりを手伝ったものでした。
「牛に乗って学校に行きたい」と本気で思っていたこともありましたっけ(笑)
とにかく、私にとっては懐かしいものが、懐かしいものとしてではなく、
現在進行形で生き生きと描かれているのです。これはまさに、堀米さんならでは!
お年寄りたちが「〇〇名人」として村の人たちからリスペクトされているのも、
このお話の素敵なところです。
四季折々の楽しみがあって、人と人とがやさしくつながっているモーモー村でなら、
美咲と同じように「ここで暮らしたい」「もっとやりたいことがある」と
思えるのではないでしょうか。
稲の花の匂いとか、もみの味とか、確かめてみたくなりました。
街の子どもたちにももちろん読んでいただきたいけど、
今、まさに農村に暮らしている子どもたちにもぜひ読んでいただきたいなぁと思いました。
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2014年12月23日

【仙台いやすこ歩き】@笹かまぼこ編

熱々出来立て 至福の味
 それは、今から30年ほど前、大学進学で仙台に来たばかりのころのこと。テレビで、こんなCMを見かけた。
「お歳暮には、○○の笹かまぼこ」
 首をかしげた。お歳暮に?  笹かまぼこ? 何で?
 お歳暮といえば、値の張る品が行き交う行事のはず、と。
 ―無知だった。
 言い訳させていただくなら、茨城の山奥から出て来たばかりの仙台ビギナーにとって、笹かまぼこはお総菜の一つでしかなかった。さらに言うなら、古里ではかまぼこといえば板かまぼこで、笹かまぼこは影が薄い存在だった。
 笹かまぼこの実力を実感したのは、それから10年ほど後、生まれも育ちも仙台の通称・画伯に出会ってからだ。「どうして仙台では笹かまぼこがご贈答品になるの?」と、長年の疑問をぶつけると、画伯は答えた。「笹かまぼこは、仙台人のソウルフードですから」と。ちょっと誇らしげに。
 なるほどなぁ、と思った。所変われば価値観も変わる。思い返せば、宮城の笹かまぼこ的なソウルフードが古里茨城にもあった。乾燥芋だ。
 蒸したサツマイモを薄切りにして干した乾燥芋は、見た目は地味だが実は高級品だ。箱詰めにされたそれは、冬の贈答品としても活躍する。残念ながら他地域の方には価値を理解していただきにくい点も、よく似ていると思った。
 月日は流れ、いま笹かまぼこは、わが家のお土産・贈答品の定番になっている。
 前置きが長くなったが、このシリーズを始めることになった瞬間から、この偉大な名物をスルーすることはできないと感じていた。画伯と決めたテーマは、「ここらで一つ、宮城・仙台のソウルフードとしっかり向き合ってみよう」だ。ただし、ただ食べるだけではつまらない。できることなら作ってみよう! 
 というわけで、第1回は、笹かまぼこ作りが体験できる施設を訪ねることにした。
 向かった先は、仙台市若林区鶴代町にある「鐘崎 かまぼこの国 笹かま館」。ここでは毎日、「笹かま手作り体験教室」が開かれているのだ(要予約、1人500円)。
 身支度をしてコーナーに向かうと、台には既に水が入ったボウルと竹串、型、すり身が用意されていた。担当のスタッフによれば、このすり身はスケトウダラなど数種類の白身魚の身に、塩やみりんなどの調味料を加えてすり上げたものとのこと。透明感のある白いすり身は、ぷにぷにとした独特の手触りだった。
 体験はまずテニスボール大のすり身(笹かまぼこ1枚分)を手に取り、軽く練るところから始まった。それに竹串を差し、ちくわのような形にまとめるまでが第1段階。ぬらした型に入れ、笹の葉の形に整えるまでが第2段階。後はそっと型から外し、焼き炉で焼いたら出来上がりだ。
 と、書くといかにも簡単そうだが、もちろんそんなわけはなく、二人そろって「ありゃりゃ」の連続だった。感激したのは、そんなわれわれが作った笹かまぼこでも、待つこと数分でちゃんと「ぷくぅ」と膨らんできたこと。
 焼き上がった笹かまぼこは、皮はしっかり中はふっくらで、想像以上のおいしさだった。「手作りというスパイスが効いているからね」とは、画伯の名言。まさにその通り!
 熱々の笹かまぼこを食べながら、考えた。出来たての笹かまぼこを味わえるのは、宮城県人の特権ではなかろうかと。そして思った。年に一度ぐらいは、こうして手作りしてみるのもいいものだと。
 あらためて向き合ってみたソウルフードは、全国に誇るべきおいしさだった。
【文/佐々木ひとみ・絵/本郷けい子*河北新報夕刊11月17日掲載】
posted by roku at 14:56| Comment(0) | 読んだり書いたり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする